日々の営み2016年06月23日 12:08

ハンガー生活開始以来、10年近く「ハンガー内に張ったテント」で寝起きしてきましたが、このたびようやく「父遺品のベッド」を自宅から運び込み、使用開始。孝行息子だ。

ベッドの足にキャスターをDIY取付け。

梅雨の合間にミニX-Country、南風につき千葉房総方面へ進出。

行きはGS44Kt。

帰りはGS77Kt。差引き30Knot以上の上空の南風。当然、着陸も「ど」クロス10Kt以上吹いており、ソコソコ大変でした。

左エシュロンからレフト・ターンでブレイクする907Bファルケ。パイロットは増井プロ+タヌパパ。

小職の電子工作/高周波回路研究の師匠である「松つあん」は、シバシバ(毎週のように)当ハンガーに来訪します。師匠は現在のところ「AM
送信機」の研究・自作に余念なく、ファイナルにTRとFET、変調部に自巻きトランスとサンスイと、2セット作ってアレコレ実験中のようです。

25BハンガーINに備えてハンガー内の整理/掃除。

無事、今期のフライト活動を終え、バラし作業開始。
言っときますが整備陣に「お任せ」なんかじゃありませんよ。さんちゃんから「バラシの準備は自分でやってといてくださいね」という厳しい「お達し」があり、自前工具で各部のロックピン、各舵リンケージを全て事前にリリースしておくのです。従って整備の皆さんは工具を持ってきません。

作業終了後のお茶会。

来週末より11月まで、恒例、真夏の整備生活が始まります・・・。

航空整備士の若造2名と慰労会。お疲れちゃん。
「おまえら、もっと喰えっ!!」。

次週は某ガレージ雑誌の取材があるので、お庭の芝刈りなども。

これまで56年の人生を振り返ると、常に「何ゴトかを達成する」ことを念頭に生きてきたような気がします。流行りのコトバで言うとオブジェクト思考というか、あるいは刑法用語的には「目的的行為論」とか。
 その結果、確かに、ソコソコいろいろなことができる人間にはなれたような気がします。
 しかしながらこれからの余生は、少し考えを変えて、「粛々と日々の営みをこなす」ようなライフスタイルがいいんじゃないかな?などと考えております。「達成できる/できない」は二の次として・・・。

ヘロヘロになりつつハンガー天井裏断熱工事をでっちあげた。2016年06月14日 13:56

天井裏の採寸をして、こんなふうにスタイロパネルをカットして。アルミ遮熱材貼り付けて。

これをたくさん作って。

脚立登って、次々にパネルを天井裏に上げて、並べて。朝から晩までこんなですよ。でもこれやんないと、この夏の炎天下、25Bレストア作業に耐えられない。なので仕方ない。

そんなことをしているうちに日も暮れて。

良い感じのCHT&OIL/TEMP

左エシュロンにつくYukaさん01NM

右エシュロンにつくYukaさん01NM

爆音とともにピッツS2-B飛来。

いや~ホント凄いわ、ピッツ!この機体のオーナーパイロットは友人ですが、決してお金持ちなんかじゃありませんよ。ド根性持ちなだけです。これ実際に買っちゃって、自分で飛ばしてアクロする人が身近に居る、ってのはひとつの奇跡。「想いは実現する」を証明した人。

大利根に新フリートか?

オーナーはこの方。なんという物持ちのよさであろうか。ベビースクラッパー with フジ099エンジン。赤タンクにしようよ~。

大利根にニューフリートか?さんちゃん製作、フルスクラッチビルドのソリッドモデル。ここまで器用だと、整備士として信頼できますね。ホント、細部まで良く出来ている。

実機はコチラ。

今期のフライト活動も、終わりに近い・・・関東梅雨入り・・・。

まずは機体カバーの修理から、始めようか・・・。マイ・ミシンもあるしね。

最近の活動は以上・・・。ナンダカ疲れてまいりました・・・。

DIYをする理由2016年06月08日 11:23

釘がはみ出ている。釘が全く効いてない。固定力が発揮されていない。

「釘を釘として、その本質にしたがって使用する」ことができないようじゃ、自分の人生を十二分に自己実現することなんて、できないんじゃないか、と大げさに言えば、そこまで考えたりする・・・。

ここを施工した大工さん、せめて、葛藤はあったのかな。「抜いて、打ち直そうか、いや、イチイチそんなことやってたら、喰ってイケねえよ。早く次の現場、行かなくちゃ・・・」

M田師匠なら、こういうのを放置することは絶対、あり得ない。断言。

でも、資本主義という重層的搾取構造からすれば、この釘打ちミスを放置した現場の職人さんを責めることはできないだろう。案外、気が付かなかったのかも知れないし。それはそれで職人としてのセンサー欠如なんだけれども、センサーがないのは、責められない。その人のせいじゃないんだから。

ガレージシャッターの動きがチョット変だな?と覘いてみたら。端子4本のカシメが全部、ユルユルだ。ここを施工した人、自分のガレージを作るときでも、こんないい加減な施工、するのかな?全部、自分でカシメ直した。

「白い樹脂製のカバー、右ネジが外れて固定されていないよ」
細かいことに気づくバイクの友人に指摘された。ずいぶん前からカタカタ振動するので気にはなっていた。4本ある一番右の端子が邪魔して、カバーの固定ビスが入らない。ここを施工した人「もういいや、メンドクセー」とか思ったのかな。せめて「後ろ髪を引かれる思い」で次の現場に行ったのなら、許せる気持ちもするけど・・・。

ホラ、こうやって、4本ある端子の一番右の端子を上下逆さに付け替えただけで・・・。

白樹脂カバー、ちゃんとビスで固定できました。こんな簡単なアイデアなのに、ここを施工した人、気がつかなかったのかな・・・。それがちょっと残念。

作る造る創る・・・

刮目して、周囲を見渡せば、「人」類が作った(造った、創った)あらゆるモノが視界に入る。道も橋もビルも家も道具も機械も車も自転車も家電もスマホも・・・

人とチンパンジーの根源的な違いのひとつ。「作る造る創る」か、どうか。

こんなふうに、どうも、人のやった作業は、シックリこないことがある。
ならば自分でやれば?。それが回答である。

PIC/SOLO・・・ 描かれざる「カテゴリー3」の人2016年05月26日 11:16

自分にとって「SOLO」であることは、とても重要。忽せにできないこと。
 自分で自分を支え切り(経済的にも身体的にもメンタルでも)、自分ひとりで人生を楽しむことができ、他人に何かを期待することはせず、全てを自分ひとりで決め、全責任を自分で負う。常々、自分はそうありたい、と願っている。 
 そんなふうな「SOLO」への指向性は実生活にも反映され、誰にも雇われない/誰も雇わない、を実践しているし、ツーリングも基本、一人だけで行く。

 ところが、2年前に受けた「特操審」(FAA的にはバイアニュアル)の期限が本年3月15日なのに、2月末に骨折し全治4週間のギブス着用となっちゃった。その時点で「SOLO」資格喪失が確定だ。
 ログで調べたら2005年6月18日以降、維持してきた「PIC/SOLO」資格を11年ぶりに失うことになる。これは由々しき事態だ。

・・・てなことで、飛行場再開、教官 vs 教官の技量錬成/確認訓練完了の直後に、間髪を入れずに「SOLO/PIC」資格復活のための訓練をアサインしてもらった。

最初の1発目は、チョット人相風体に難あるものの腕は(超)一級のこの方、そめなか教官・・・。

2発目は、端正なお姿、物腰で「プリンス」の呼び声高い、ふじぬま教官。

3発目は、地上ではジェントルだが空に上がると、若干、性格が変わる某大学航空部監督の、こいけ教官。

 それぞれに個性溢れる3人の凶状持ち・・・じゃなかった教証持ちの皆さんの、極めてアリガたく、かつ愛情溢れるご指導のもと、計3時間弱のフライト訓練で汗を流しました。
 STEEP TURN、NOMAL STALL、APP STALL、 DEP STALL、Turning STALL、 MCA、STALL Awareness、RECOVERY FROM UNUSUAL ATTITUDEなどなど・・・。
 こんな感じのマニューバ系訓練を何十回も繰り返し、TGL/GAも繰り返して、バイアニュアルチェックを完了。無事、SOLO/PIC資格を回復した次第です。

クラブハウスのウッドデッキにて。タヌ○パのハムストリングスをストレッチするのだが・・・。お腹の大量ゼイ肉がジャマでストレッチができないっ!

同2。如何ともしがたい。

訓練の合間、ヒコーキのハネの下でノンビリするのもオツなものだ。

M田師匠の手の動きがステキ。

M田師匠の手、そのⅡ。

そしてこの日も美しい夕焼けでした・・・。

    *******    描かれざる「カテゴリー3」の人  ********

朝日新聞 朝刊 沢木耕太郎さん、ボクシング小説「春に散る」

高校タイトル総なめの翔吾君ですが、1年ぶりの再起戦がなんとOPBFノンタイトル戦だ。本日26日付朝刊では、華麗なヒット&アウエーで判定勝ち模様の展開。しかしそうは簡単に問屋が降ろさんぞ。明日以降、波乱含みの展開と予想しております・・・。

さて、リング外の観客席から、翔吾のセコンドについたサセケン、次郎さん、キッドの3人に対して「ジジイ」「年寄りの死に水」のヤジが飛びます。ここにいくつかの人間のカテゴライズが描写されている、と僕は感じました。

まず、リングに立つことの意味すら考えてない、ただ天賦の才と人生の流れのままに戦う、若きボクサー翔吾。彼はカテゴリー「外」であります。

カテゴリー1は、言うまでもなく、仁さん。主人公ですから。かつてリングに立ち戦った人であり、かつ、リング外のヤジを「歯牙にも掛けない」。むしろ「うまいこと言うな」と余裕で受け流す。熟成されています。

カテゴリー2はキッド。かつてボクサーであったけれど、リング外のヤジをどうしても許せず、観客をにらみつける。老境にはあるが、まだ人格の陶冶、錬成が足らない。達観できていない。逆に、まだ何かしらのエネルギーの燃え残りを抱えている。

カテゴリー3を飛ばして4。
これはヤジを飛ばしている人。「リングに立つ人と『立てない』自分」との間の、埋めがたい、遠い遠い距離の意味を、自らに問うこともしない「By-Stander」、単なる「傍観者」。 
 彼らの本質的悲劇(「喜劇」と言ってもいい)は、「ジジイ/死に水」系のヤジ発言からして、「人間(生物)は時間の経過にしたがい、トシを喰って劣化するか、さもなくば早死にするかのalternativeである」という絶対的真実の前では自分も例外ではない、という当たり前の事実に、全く思い至らない、というところにある。沢木さん一流のアイロニー、とでも言うべきか。

さて、このシーンで描かれざる「カテゴリー3」の人とは・・・?。

それは、「リングに立つ」人と、そうでない自分との間の距離の遠さを深く自覚し、その意味を真剣に自分に問い、己の至らなさと悔しさに唇を噛みしめつつ、息を殺してこの対戦を見つめている・・・そういう人、だ。
 その人は人生を賭けて会社を辞めようとしている人かも知れないし、自分にとって大切な演劇のオーディションを明日、受けようとしている人かも知れない。
 「自分にとっての人生のリングとは何なんだ???」と自問自答し、模索してやまない人・・・。きっとそういう人が、例えば1000人の観客の中に、何人かはいるのだ、と僕は思います。
 誰もがリングの中で、翔吾のように輝けるわけではない。だけど、自分にとっての「人生のリング」、それを追い求めてやまない人達がいる。

それにしても「竜の曳く車」というサブタイトルの意味は何なのだろう?

「車」というからには4輪。であれば、かつての四天王、仁さん、次郎さん、サセケン、キッド。すると「竜」とは翔吾自身を意味することになるのだろうか?。翔吾という逸材との出会いによって、老境にある4人が最後の輝きを放つ・・・。それが「竜の曳く車」というサブタイトルのイメージのように思えます。

明日、明後日の朝刊で、翔吾はKO勝ちすると思います。まだ実戦で出ていない、次郎さん仕込みのインサイドアッパー、そしてキッド直伝のキドニーブローが炸裂して。
 しかし、もちろん仁さん直伝のクロスカウンタは封印です。それが炸裂するのは、あくまで世界の高みに登るとき、そしてこの物語が終焉に近づくとき・・・。
 おそらく、仁さんの死は、唐突に訪れるのだろうと予測しています。何の前触れもなしに。翔吾は、世界チャンピオンの証であるベルトを、仁さんの墓前に捧げるのです・・・。

季節は初夏へ・・・戦う理由2016年05月20日 11:50

あと1か月もすれば梅雨入り、25BのハンガーIN。その後は、またあの炎熱地獄、室内気温43度環境下の羽布修理作業が待っている・・・と思うと、憂鬱である。自分も、もう若くはない。

・・・ということで、GWは10日連続、延々とハンガー天井裏の断熱工事。
これ以上は考えられない、というレベルの天井断熱工事をDIY敢行。

ジョイホンにて断熱材大量購入。何回も往復・・・。こういう時、我がエクストレイルはホントに頼りになる。フルフラットシート、3*6(サブロク)尺建材がこんなにたくさん載ります。これだけの理由でこの車を選択したと言っても過言ではない。現行新型エクストレイルはフラットシートでなくなり、しかも36尺コンパネが載らないようです。大変残念・・・。

脚立に登り、天井裏の2*4桁間を採寸し、断熱材をカット。

脚立に登り、ひとコマづつはめ込んで行く。何回、脚立の上り下りをしただろう?

断熱の基本は遮熱。

断熱材の下にアルミ遮熱シートを中華タッカーで張り込んで、固定していく。上腕が疲れる。

その下に9㎜OSB/F☆☆☆☆コンパネを乗せ、2*4桁に固定する。
つい数年前まで、3*6尺のコンパネ1枚まるごと、天井裏に自力で上げる腕力・背筋力があったのに、今はもうそれが出来ない。確実に老化している。1/2にカットして半分づつ乗せるしかない。

スタイロフォームにさらに1枚、アルミ遮熱シートを貼ったパネルを20枚くらいは作らねば。

それを天井裏OSBコンパネの上に載せていく作業。空気層の確保が大切だ。

かようにして屋根野地板裏から順に・・・
1 スタイロフォーム断熱材
(3㎝の空気層)
2 アルミ遮熱シート
(40㎝の空気層)
3 アルミ遮熱シート
4 スタイロフォーム断熱材
5 9㎜ OSBコンパネ

・・・という5重の断熱構造になる。

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時折、没頭する作業の中で、フト、なんでオレはこんなことをやっているのだろうか?と自問自答する。
 そんなとき、朝日新聞朝刊小説「春に散る」を思い返している。4月24日号。

仁さんが翔吾に説く。
「ボクサーがトレーニングをするのは、リング上で相手より「自由」に振る舞うためだ。でもそれに限らない。なんだってそうだ。シャツのアイロンかけでも、料理でも、自分でトレーニングしてできるようになれば、それだけ自由を手にすることができる」

至言であると思う。

ハンガー断熱工事を、自分でDIYでできれば、工務店に依頼する必要は無い。施工や材料について打ち合わせをする必要も無い。工事代も払う必要がない。「こうしたい」と思う自分の希望にストレートにしたがうまま、ジョイホンに行って材料を仕入れ、自分で施工すれば良いだけのハナシだ。

それによって時間を失っている?
いや、そうではなかろう。現実の作業、営みがオレを鍛える。材料運びと、際限なく繰り返される脚立の上り下りによって。ついこないだまで右足の膝を骨折して不自由だったことも、もはや遠い記憶のよう。

外観からそう見えるとおりに、ただ家を造っているだけ、というのは皮相的なモノの見方かも知れない。本質的には、家を造る、という行為、営みを通じて、「自分を造っている」。そして「自由」を手に入れている。

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手前味噌ですが、「春に散る」展開予想、的中しております。

次郎さんは予想どおり、現役の頃はアッパー打ちの達人。その秘伝の「インサイドアッパー」を翔吾に授ける。 
 翔吾、なんと真拳ジムでのスパーリングで、同門の世界ランカーを相手にそのインサイドアッパーを一閃、ダウンを奪ってしまう。 
 しかし相手を「誘って」打ったそのアッパー、次郎さんの言葉が深い。
「それをやってオレは弱くなった」

自分に楽をすることは、弱くなること。
弱くなる、ということは、自由を失うこと。

生き別れになっている息子に、何かを伝えたい次郎さん。翔吾を息子がわりに、人生を説く。それは沢木さんの我々読者に対するメッセージでもある。

小説の舞台の季節は秋、だろうか?次の冬を迎え、春が訪れたとき、翔吾は、たぶん、この世界ランカーとの「同門対決」を経て、世界の高みに登っていくのだろう。その時には仁さん直伝のクロスカウンターが炸裂するはずだ。
 だけど、その一方で、それと同時に、おそらく仁さんは人生の終焉の時を迎える・・・。

仁さんが自分の最後の時間を翔吾に捧げたとするならば、その翔吾もまた、他の誰かのために、自分の最後の時間を捧げるのだろう。
 そうやって、時間や人は、そして街も歴史もフィールドも変わり続け、そして受け継がれていく・・・。