測定器愛2016年02月26日 18:04

松つあんがハンガーに遊びに来る。たいてい何か作って持ってくる。ハンガーに設置してある「5+3」バンド/ワイヤーダイポールがお目当てだ。そこに自作機を接続し、ひとしきり実験しては帰って行く。

おっ。このダブルギアダイヤル。オクで落札したVFOを改造してスーパーラジオを製作した、とのこと。これいいなあ、と言ったら2000円前後で常時5、6個出品されているよ、とおっしゃる。

5球スーパーと同等の構成がいまやこのIC一個で実現できるんだと・・・。

本当だ。スゲーな。RF段も局発もMIX段もIF段も、全部このワンチップに入っているのか!。昔は全ての段をバラバラ別々に、プリント基板で作って、配線してつなげたわけですよ。ゲっAGCまで入ってる・・・。
で、値段調べたら、
                「100円」・・・。


もちろん今や、VFOなんぞの時代ではなく、超絶安定度の中華DDSが3000円も出せば買える、ということは知っていた。しかし、郷愁を感じるモノとのふれあいも悪いものではない。てなことで、トリオTS-520のVFO、小職も1個落札してみた。2000円ナリ。さっそくバラして中身を見てみる。

このダブルギアが欲しかったのである。

発振部本体は当面使用する予定もないが、せっかくだから安定化電源から9.5Vをかまして「3万円中華オシロ」で波形とってみた。ん?なんか歪んでますけど。どこかのCでもパンクしてますかね。オシロには簡易Fカウンタもついていて、ちゃんと5.4Mhzで発振しているのを確認。数日前、秋月で2700円のFカウンタモジュールをポチしたから、それが届いたら改めて周波数変動を計測してみよう。

中二病罹患前、僕は「初ラ」記事の「6mAMトランシーバ製作」に没入し、そして大挫折した。今の金銭感覚でいうと1000万を軽く超えるくらいの感覚か・・・。月収1年分以上の金額と膨大な時間がパーになった。

部品はジャンク基盤からむしり取ったTR、C、R、インダクタ、薬局で買ってきた塩化第二鉄と洗面器でエッチングした自作プリント基板はどこがリークしていてもおかしくない、チンチンに熱暴走する安物のハンダゴテ、測定器はテスターとスカイセンサー5800型ラジオだけ。

・・・そんなんで高周波電子工作は無謀なのであった。

とにかくVFOの安定度と、ダイヤルシステムのバックラッシュが大問題なのであった。アイデアル「MD-101」というメカダイヤルがあって、心ときめいた。

2枚のギアがスプリングでつながれ、すこしねじってピニオンギアの歯にカマす。そうするとピニオンギアの歯はスプリングの張力で戻ろうとするダブルギアにより両側から挟みつけられて、ガタがなくなる。スバラしいアイデアだと思った。しかし「MDー101」など、到底買えるはずもない。それを買うだけで半年分のコズカイがぶっ飛ぶのである。僕は、いきつけの模型屋さんで真鍮ギア2枚とピニオンギアと、ジャンクのスプリングとアルミ板を使って自作したのだった。しかしVFOそのものの発振が、スカイセンサーでは確認できなかった・・・。

そしてもっとも僕の心に影を差したのは、この世界を覆い尽くそうとするSSB化の波・・・。もしかしたら早晩、誰も交信相手がいなくなってしまうAMリグを、しかも大枚はたいて今さら自作するなんてバカげているんじゃないだろうか?、という疑念。しかしSSBリグのメーカー製は高値の花というより天文学的お値段、ましてSSBの自作なんぞ中学生にはトンデモナイ話で。

あれから40年余。
僕はすっかり文系の人間になってしまった。

しかし。

今や、新品の部品を惜しげもなく使えるご身分だ。LCRメータで抵抗値もキャパシタンスもインダクタンスも、直読だ。マルチテスターで電流/電圧も1発だ。TRチェッカを使えば、ただ適当にECBに関係なく、TRの3本足にクリップをつなぐだけで、たちどころにECBとTRの良/不良、hfeも判定できてしまう。そしてハンダゴテは温度調整機能付きだ。

なんてスバラシイ環境。夢のようだ。

こんな環境で、アレコレ電子工作ができるご身分に、君はオトナになったらなれるんだよ、だから今はガンバレ、そんなにショゲるなよ・・・と、あの日の、傷心の自分に、伝えてあげたい・・・。

追記
数年前、オクで落札したグリッドディップメータの動作を確認。ちゃんとVFOの発振周波数を拾って表示してる。なんだか嬉しい。

ついでにディップメータ自体の発振機能も確認。オシロで波形を見る。OKでした。

ディップメータには変調機能(MOD モード)があるのだが、変調後の波形はまだ未確認。

秋月で買った2750円のFカウンタ(~500Mhz)を試してみる。GDMの発振周波数を確認。問題なし。
う~む。こういう時代になったのか・・・・006Pの電池とほぼ同じ大きさ。

にしてもGDMがテスター/SWR計とともに自作ハム三種の神器と言われたわけはわかるなあ。コイル作れて送信機も受信機も動作確認・調整できるんだからスゴイ。