ブログの本旨2019年12月04日 13:08

数年前、ハムフェアで格安3000円の実験用電源を買ったが、分解掃除をしていたところメーカーの回路設計ミスで基板上の抵抗が焦げるという症状が判明した。対応をネット検索したところ下記がヒットして無事、DIY修理ができた。

http://strv.blog.shinobi.jp/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF/%E9%9B%BB%E6%BA%90%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BF%AE%E7%90%86

ネット全盛時代、ブログってのはスゲエな、と。
日本語圏だけでも、この1億数千万人の日本人の中に、自分と同じことをしている人間が「数人」居るんだな、と。もちろん玉石混交ありますが・・・

ということでブログの本旨は、その全国「数人」の方々に役立つため、記事はもっと具体的に、もっと詳細に、もっとノウハウを盛って書いた方がいいかな、などと思う次第であります。

と、いうことでまずFRP浴室自作。
全国数名のトライしようかどうか、迷っている方に。「FRP 浴室 DIY」などで検索してこのブログに辿り着いた方もきっといるはず・・・。

軟質系FRPじゃなきゃダメ、ホムセンで売っているのは硬質系FRPだからダメ、とかいう記事や情報があるけど、それは防水屋さんの意見。防水屋さんは「普通の基礎、床下構造」を前提にそう言う。であればDIYerは、防水屋さん、床下基礎工事の大工さん、塗装屋さん・・・と、業種をクロスオーバーで超えていけるのがアドバンテージなので、硬質系FRPでもダイジョブなレベルの「堅牢な」浴室床下を作ればいいだけ、という発想になる。仕上げは皮膜が硬くかつ入手容易な自動車用ウレタン塗料でOK、と。要は床下をFRPだけの強度で保とう、という発想を捨てるワケだ。

具体的には、
ベタ基礎+鋼製束+大引きは90角材+その受けはタナカの大引き受け
金物+24㎜厚ベニヤ(←ここがミソ。とても重い1枚24Kgある)+硬質系FRP+中華グラスマット+自動車用2液ウレタンサフ+同PG80・・・の組み合わせでなんとかイケル、というのが小職の結論です。PGの硬化剤はプラスティックマルチを使う手もあるが、今回はノーマルを使ってみました。

浴槽支持フレームはヒノキの2*4+無垢の野地板で製作。普通のホワイトウッドだと腐るだろうと。また普通の合板は水で接着剤が剥がれてブカブカになるだろうと。防水ベニヤってのもありますが、あまり信用してない。




極めて堅牢な構造の浴室床ではありますが、200L+入浴する人の体重の荷重がかかりますので浴槽は念のためコメリの石材4枚で「面受け」します。

その面受け石材には床の防水層FRPが傷つかないよう、緩衝ゴム板を張りました。ボンドは鋼製束接着用の1液性ウレタンボンドが超強力です。・・・という具合になんでもかんでも自分でよりベターな方法を考えれば良し。ゴム材の端っこ4カ所、ゴムをカットしてあるの、わかります?

ブロックを乗せて圧着。

完成図。
1年後に床部分の防水層にクラックが発生していないか経過観察して、問題があればその時点で対処する予定。

浴槽のクラックもエポキシFRPで比較的簡単に修理できます。ヤフオクで「クラックあり、格安」の浴槽であれば入札ライバルも少ない。FRPのノウハウがあると何かと節約になります。

コツは、
・しっかり足付けすること。
・場合によりサンダーで部材の接合面を斜めに削って接着面積を多くすること=スカーフを取る、と言います。
・主剤/ハードナーの指定割合を厳格に守ること。
・ハードナーが2gとか3gみたいに微少になるときは1グラム未満を
計れるデジタル計量器を使うこと。
・シツコク撹拌すること。
・刷毛で重ねたガラスクロスをよく叩いて空気泡を追い出すこと。
・冬場はライティングして加熱すること。

オマケ。
12年前に最初に作ったトイレとお風呂。

見に来た友人はきっと「なんだコリャ?」と言うかもしれない。でも作業はしないくせに口だけ出してくる外野の意見は、放置して良い。自分には見えてるものが、その人には見えてないだけ、だから。つまり、自分には「出口」=仕上がり、が見えてないとダメです。これは三田師匠によく言われること。

他方、自分の弱点である電気系、熱対流などに造詣の深い友人の「経験値」に基づく他者意見には傾聴に値するものが多く、ずいぶん参考になりました。

なんでも一気に完成形にする必要はない。
当座、用途が実現すればOK。風呂に入れる、用を足せる、というミニマム機能の実現から初めて、段階を追って改良して行けば良し。DIY道に終わりなし。

タマランです。