「On the Edge」 ― 2021年12月22日 15:13
11月から忙しかった・・・
自作機体カバーの修理やら改造やら・・・。毎年恒例、晩秋の風物詩。チクチクちくちく縫っております、、、
「5層高級自動車用カバー」の布地在庫も残り僅か。
切れ端をパッチワークのようにミシンで縫い合わせて所望の材料を作る。
カバーリングのテスト。
2000m/7年にも及ぶ機体カバー縫製の酷使に耐えかねたか、ついに愛用ミシンが故障・・・
アウトリガーのホイールOH。10年前に施工したサビ止め剤「POR15」が効いている。10年前の自分に感謝・・・。
最終整備。機体の下に潜り込むさんちゃん
一緒に楽しく作業。
良く働くヤツだ・・・
アンテナのテスト、確認。
整合を見る。
このマッチングが取れてないと、ラジオの送信部終段が故障する可能性あり。航空法上の搭載義務無線機だから、故障すればその瞬間に機体は飛べなくなる。修理や代替ラジオの調達(たぶん欧州から)に数か月もかかったりしたら(それがサーマルのハイシーズンとカチあったりしたら)、目も当てられない・・・なのでとても重要な作業なのです。
僚機タンデムファルケ「907B」の主翼羽布がカラスにやられた。大修理を余儀なくされ、戦線離脱は数か月に及んだ。その間飛べなかった運航グループの心痛や如何に・・・
・・・ということで我が25Bは、①偽カラス+②カラス撃退機+③トゲトゲのピトー管カバーを新造・・・という3点セットで対処することにっ!!!
カラス撃退機。アマゾンで2000円くらい。センサーがついていて接近すると大音声とLEDの点滅でカラスを撃退する。
主翼、胴体全体を洗剤で洗い、カビ落とし。その後ワックスがけ。
丸1日がかりの作業。主翼1枚、そのオモテ面だけで軽自動車1台分くらいの作業量。途中で腕が疲れて作業がイヤになり休み休みやるから時間がかかる。もう還暦過ぎてんのよ!オレ。
キャノピーを専用洗浄剤で磨いて。
6月下旬から半年近くに及んだ全ての作業を終え、明日のハンガーアウトを待つ夕暮れ・・・
キレイなお空と雲でした・・・
翌朝、係留道具等、一切合切をジムニーに積み込んでスタンバイ。
25Bを飛行場に搬入、組立て、舵角寸度測定、エンジンテスト、プラグチェック・・・その他いろいろ耐空検査作業が続く・・・。
この日はかなり昇温したのでCHT調整用のエンジン室圧力調整ゴム材を取り付ける。これをつけるとCHTが20度くらい下がる。冷えすぎに注意せねばならない。
いよいよ今期から運用を開始するトラポン廻り。
空っぽのハンガーはラジコン機の格納庫となりました。
今期から運航の始まる新しいクラブ機、全金属製グライダー「ブラニク」の組立て。「ぶら肉」と名付けた人がいる。
クラブ員の皆さん・・・。そんなことばっかりしてて良いのですか?自分の人生をシッカリ見つめ直しましょう。
主翼が重い!
CG測定のバラスト替わりにブラニクに載せられる「にゃおみ教官」は・・・
↓これです。航空法より抜粋。
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第十条の二 国土交通省令で定める資格及び経験を有することについて国土交通大臣の認定を受けた者(以下「耐空検査員」という。)は、前条第一項の航空機のうち国土交通省令で定める滑空機について耐空証明を行うことができる。
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つまり(動力)滑空機は、さんちゃんの一言で「飛べる/飛べない」が決まるのですっ!!
そのさんちゃんの後頭部を拝みます・・・散髪してヒゲ剃れよ~イケメンなんだからーーー。
↓久しぶりにグライダー運航に参加。索付けとか、翼端持ちなど。
夕暮れまで「ぶら肉」のテスト運航が続く・・・
夕日に映える被曳航中のグライダー、ブラニク。
我が25Bは耐空検査テストフライト、自分のリハビリなど順調に進み・・・(例年のごとく、教官役としてピアノのH岡巨匠のお世話になりました)
特に問題なくソロフライトに放り出されまして、ひとりで飛んでラジオのTABチェックフライトやトラポンのTCA交信録音フライトなどのミッションも全て成功裏に終了・・・。
・・・と、いうことで「にゃおみ教官」を載っけて空中デート。
凶状持ち、もとい、教証持ち(教育証明保有)の現役教官なので、その腕前は確かなものであります。
「鉄塔と夕日」は少年の日の幻影か・・・
番外編。
耐空検査テストフライト、TAB/トラポンチェックも終わり、ホッとしたところで区切りの山行へ。高校時代からの旧友AZ君と・・・心静まる時間。
いつものローソンプレミアムハンバーグ。
マイナールートにつき、下りは道がワカランかった。とてもひとりでは行けない感じの山でした。
**************** 「On The Edge」 ***************
https://www.youtube.com/watch?v=U0tTT_87Hh8
映画「リトルダンサー」。
バレエ学校の入学面接シーン。主人公、まともに返答できず。面接官から「合否の連絡は後日に・・・」。
もはやこれまで、不合格確定か・・・
その刹那、主査が唐突に質問を発する。
「最後にひとつ、聞いていい?踊っているとき、どんな気持ち?」
ビリー :(・・・沈黙。ぼそっと)わかんないです・・・
面接官 :(瞳を伏せて)がっかり・・・(の表情、そしてため息)。やっぱり、ダメね・・・。
もし、この瞬間のままであったなら、主人公は、父/兄と同じく炭坑夫として一生を終えることになっただろう(別にそれが悪いとも思わんが・・・)。
ところが、その直後。
ビリー :「とっても気持ちがいいんだ・・・」
面接官:(瞳をあげて、えっ?という感じで反応する。表情だけ)
(反応したのは女性の主査だけで、隣の副査は表情変わらず)
この瞬間に、ビリーの人生のメリーゴーランドが廻り始める。
「プリンシパル」の道へと続く。
ビリーの人生の「炭坑夫」と「プリンシパル」を別つものは、たったひとこと。
この映画のテーマを一点だけを挙げよ、と言われたなら、自分の場合、このシーンになる。
そして荒井由実さんの「朝日の中で微笑んで」の詩の一節を想起する。「カード1枚引くように 決まる定めがとても怖い・・・」。
「人生の一瞬の怖さ」を教えてくれる映画だと思う。
バイク乗りやグライダー乗りも、ね。
走るのも、飛ぶのも。
これが最後、明日はない、というのがあるかも、です。
人は誰でも、いつでもOn the Edge。
人生いつでも崖っぷち。
切り立った稜線の上をひとり、それと知らず歩いているのかも知れない。
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オマケ。偽カラス取付け位置。たまらん・・・。
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クリスマスですので。
オマケその2
H岡巨匠の弾く「ホワイトクリスマス」
https://youtu.be/p4eJJ7agJmQ
オマケその3
H岡巨匠の弾く「Chestnuts Roasting On An Open Fire」
https://youtu.be/bi4QgAA6xUU
オマケその4
H岡巨匠の弾く「ホワイトクリスマス」をパクって弾き語りしてみた動画。
https://youtu.be/2ER7muG-P-0
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