「弁護士でもダマされる」2024年03月26日 12:37

もうすぐ4月です。
サテ。

過日、何かの雑誌だったか、若手弁護士による法律事務所経営関連の座談会で、「自分は年金が不安だったので事務所を法人化して弁護士法人にした。これでサラリーマンと同等の厚生年金に加入できたから安心」

・・・という発言があった。これに対して「???」という疑問を呈する反対発言は誰からもなかった、、、。

あのーーー。

厚生年金は、積み立ててきても、所得が多いともらえない場合がある年金なんですよ、、、。

弁護士なんだから、65歳過ぎても、ソコソコの収入、あるでしょう。
そうなるともらえませんよ、厚生年金。

これを在職老齢厚生年金制度、という。

このネーミングがエグいです。

働いていて、収入あるんだから、年金もらう必要ないでしょ、という制度なので、この制度の名称を正しく表記するならば、在職老齢厚生年金「減額・不支給」制度になるハズ。

この「減額・不支給」という部分を「ことさらに」削除しているところがエグい。
ソコに国家・政府・官僚の思惑が見えてきますね。

小職は弁護士会の年金基金加入なので、全く関係ないけれど、ためしに某社会保険事務所に架電の上、質問してみた。

「あのー。弁護士なんですが事務所を弁護士法人化して厚生年金強制加入になると、やはり『在職老齢厚生年金制度』、つまり稼いでると厚生年金がもらえなくなる、という制度は適用されますか?それとも弁護士(法人)の場合はその制度の例外ですか?」

社保庁回答者:
そういう質問は受けたことがありません。調べるのに数日かかります、またこちらからお電話します・・・。

そして数日後。
「弁護士さんといえども事務所を法人化すると厚生年金強制適用で、例外規定はないので在職老齢年金制度が適用されます」

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このことをシッカリと調べた上で、納得の上で、弁護士事務所を法人化した、という弁護士はたぶん皆無なんじゃないかな・・・と想像する。

弁護士は、依頼仕事に関しては、徹底的に調査研究する。弁護士業務に瑕疵があれば、懲戒の対象になるからだ。だからそこは必死である。

ところが、イザ自分のこととなると、なんだか緊張感から解放されて、「ま、どうでもいいか。また今度調べよう」・・・みたいな感じで、自分のことはお留守になりがちだ。

You Tubeでたまにみかける「ドラゴン桜」
https://www.youtube.com/watch?v=ezmar1T9gng

「だからおまえらはバカだってんだ。勉強しないと、永遠に高いカネ、払わされ続けるぞ」
「この国のルールを作った奴らはな、その状況がオイシイからそういう仕組みにしてんだ」
「徹底的に勉強しろ。モノゴトの本質を、自分で見抜ける人間になれ」

・・・というコトバが想起されます。
これは至言ですな。

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・・・と、いうことで当ブログをご覧の若い皆様へ。

何のために勉強するのか?
騙されない自分になるためだ。
誰に?
国家に、政府に、役人に、企業に、他人に、世間に。
そして自分自身に騙されないためにも。

それだけ現在のこの世には「騙し」がはびこっている、ということ。
資本主義、の名の下に。

スーパーに行って、野菜穀物肉類魚類買った。
で、レジに並ぶ。
そうするとレジの両側/手前に、お菓子、並んでるでしょう?
これって一種の「騙し」だと思う。
スーパーという食材売主の、資本家側の。
ついつい、買い物カゴに放り込みやすいように、そこに並べておく。
意図的に。

つまり、勉強、というのは、学校の授業のお勉強ではないです。
何かにつけ「ナンデダロウ?」と自問してみて、調べたり考えたりすることです。

在職老齢厚生年金の計算サイト、なんていうのもある世の中です。
どれだけ稼ぐと、どれだけ年金が減るか、を計算できます。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1323220491

ちなみに小職は、この春/64歳の誕生日から年金支給となります。同年生まれの人でサラリーマンの方は65歳からですので、1年早いです。
「年金定期便」にそのことが記載してあって、「これはナンダロウ?」と思ったら、「裁判所共済」だそうです。ようするに司法試験合格後、司法修習生として2年間、裁判所で「公務員」をしていたから年金くれる、ということだそうで。もう30余年も昔のことですが。

月額4000円です。笑。
何に使おうかな・・・。

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